発明、再発明のすべてのステップをAWSは支援をしていく――、AWS アンディ・ジェシーCEO - クラウド Watch

沿って : Ilikephone / On : 20/10/2022

 Amazon Web Services(AWS)の年次イベント「AWS re:Invent」が、2020年11月30日~12月18日、2021年1月12日~1月14日まで、オンラインで開催されている。

 会期中には、AWSのアンディ・ジェシーCEOによる基調講演をはじめ、同社エグゼクティブによる講演、AWSの専門家による解説や顧客事例の紹介、500以上のテクニカルセッションなどをオンデマンド配信している。

 re:Inventでは、毎年、数多くの新機能や新サービスなどが発表されているが、オンライン開催でもそれは変わらず、日本時間の12月2日に行われたジェシーCEOの3時間にわたる基調講演では、新機能や新サービスの紹介の際に、「ゲームチェンジャーになる」という言葉を何度も使いながら、27個の新サービスを発表。この日だけで、43個の新機能および新サービスが発表されたという。

 AWSのアンディ・ジェシーCEOは基調講演の冒頭に、「9回目の開催となる今年のre:Inventには、40万人が事前登録し、今週中には50万人が登録することになる。ラスベガスに集まることはできなかったが、開催期間は1週間ではなく、3週間となり、オンデマンド配信により、セッションの時間が重なって参加できないといったことがなくなる。教育と学びの場であることは変わらない」と語った。

AWSのアンディ・ジェシーCEO

 AWSの2020年第3四半期までの売上ランレートは460億ドルとなる一方、第3四半期の売上高は前年同期比29%増になっていることを示しながら、「成長率は、ベースとなる数字が大きければ低くなる。だがAWSは、ランレートで見れば年間100億ドルも伸ばすことになる。クラウド業界でこれだけの規模の成長はない。AWSはそれだけの成長を遂げている」と、成長率で上回るMicrosoftを牽制。

 「AWSは、123カ月かけて100億ドルの企業になったが、そこから23カ月かけて200億ドルの企業になり、13カ月で300億ドルの企業に、12カ月で400億ドルの企業になった」と述べた。

 また、「AWSは、エンタープライズIT企業としては5位の売上高を誇り、SAPやOracleよりも上位にいる。PaaSの市場シェアでは45%であり、2位に2倍以上の差をつけている。現在、企業のIT支出に占めるクラウドの割合は4%しかないが、コンピューティングの大半は、今後10年、20年でクラウドに移行することになる。AWSにはそれだけ成長の余地がある。コロナ禍でクラウドへの移行を決意する企業も増え、クラウドへの移行速度は数年加速した」との現状を説明。

 「成功しながら長年継続するためには、再発明(reInvent)が必要である。業績が悪化してからの再発明は賭けでしかない。その状況ではいい条件で融資を受けることもできない。再発明は常に行わないといけない。大切なのは再発明のための文化を社内に持つことであり、そこには8つのポイントがある」とした。

 ここでは、「リーダーシップの意思」、「重力とは戦えないという認識」、「発明に対してハングリーな人材」、「開発者とともに顧客の課題を解決すること」、「最も幅広く、最も密度の高いツールセットを備えたプラットフォームを使用する」といったことを掲げた。

 「新たな製品やサービスを作り出し、既存の概念を考え直すことが再発明だと思っている人が多いがそれは違う。製品に対して、顧客は何を求めているのか、何を感じているのか、何がうまくいって、何がうまくいっていないのかといった真実を求めることが再発明である。顧客のために再発明をするために一歩踏み込める人材、社内の対抗勢力に戦える人材が必要である。顧客の課題を解決することにフォーカスすることが大切である。スピードが必要であり、そのためには危機感を持つことができる。そして、スピードの敵は複雑性であり、複雑性を排除する必要がある。さらには、大胆なトップダウンのゴール設定によって、再発明を推進することが組織には大切だ。再発明の文化を定着させるのに重要なのは、テクノロジーではなくリーダーシップである」などとした。