山岸伸の「写真のキモチ」 第18回:米米CLUBの出会いとKAO’S(後編) - デジカメ Watch

沿って : Ilikephone / On : 29/04/2022

大盛況の第1回写真展

前回、米米CLUBとの出会いから作品作りまでについて紹介しましたが、今回は彼らとの写真展の歴史を話したいと思います。

米米CLUBとの最初の写真展は1988年。銀座のコダックフォトサロンでした。双方無くなってしまいましたが、プランタン銀座の近くにありました。この時はシンプルに、加工せずに撮ったものだけを並べました。米米CLUBが売れてきていたので、コダックもすぐに写真展を開催させてくれました。オープニングパーティに米米CLUBが来るということで、人が入りきれず警察が来たほどでした。

コダックフォトサロンで開催された展覧会のDM。これが「KAO'S」最初の展示となりました。

山岸伸の「写真のキモチ」 第18回:米米CLUBの出会いとKAO’S(後編) - デジカメ Watch

祝花も会場に入りきれないくらい頂きましたね。今の写真展では祝花を遠慮するところが多いですが、そうなったのはこの写真展でお達しが出たのが始まりなんです。そんなこんなで最初の写真展は大成功に終わりました。

この時の写真展から石井さんが考えてくれた「KAO'S」という名称を入れています。これは複数の顔である「顔’s」と「カオス」を掛けているんだと思いますが、その後ずっと続く良い名前になったと思います。

1988年と言えば米米CLUBの4枚目のアルバム『GO FUNK』のビジュアルをニューヨークで撮影したのが想い出に残っています。数多くのメンバーみんなをニューヨークの色々な場所を移動しながら撮影するので、本当に大変な現場でした。

でも僕は1つのものをじっくり撮るよりも、現場現場でサッとイメージを作って「レンズはこれ」「ライティングはこう」と即決して撮るのが得意なので、満足いく撮影ができました。なかでも自由の女神の前で撮影したこの一枚は特に気に入っています。揺れる船の上で良く撮ったと自分でも思います(笑)。

アルバム『GO FUNK』ポスター。