宝くじや万馬券が当たったら、税金ってどうなるの?

沿って : Ilikephone / On : 13/03/2023

宝くじや万馬券が当たったら、税金ってどうなるの?

宝くじや馬券で大金を獲得する。そんな夢のようなことが現実に起きるかもしれません。しかしながら現実世界には税金の問題が付いて回ります。今回は宝くじや馬券の税金について、具体的な例を挙げながら詳しく解説します。

宝くじや万馬券が当たったら、税金ってどうなるの?

宝くじの税金

宝くじとは自治体が販売元のジャンボ宝くじ、硬貨でカバーを削って結果を表示させるスクラッチ式くじ、数字選択式宝くじを指します。これらの宝くじで当選金を得た場合、税金を払う必要はありません。「当せん金付証票法13条」により、当選金の非課金が明記されています。これは宝くじを購入した時点で、購入金額の約40%が自治体の住民税として納められているからです。スポーツ振興くじも同様に、払戻金に対して税金は課されません(「スポーツ振興投票の実施等に関する法律第16条」)。ただしこれらの当選金を贈与したり、相続したりした場合には贈与税・相続税が発生します。また海外の宝くじ・スポーツくじの購入は違法です。

馬券の税金

馬券の払戻金には税金がかかります。馬券の購入形態によって、「一時所得」か「雑所得」かのどちらかに区分されます。週末に馬券を購入して楽しむなど一般的な馬券購入形態の場合、馬券で得た利益は一時所得に分類されます。一時所得は50万円まで控除が認められており、50万円を超えなければ申告の必要はありません。一時所得金額の計算は、「(総収入金額-収入を得るために支出した金額-50万円)×2分の1」です。例えば10万円の馬券を購入して、100万円の払戻金を受けたとします。その場合、(100万円-10万円(馬券購入金額)-50万円(控除金))×1/2=20万円が所得として申告する金額となります。この額に加えて他の所得を合算して、所得税・住民税を確定させます。なお一時所得ではハズレ馬券や交通費・通信費は経費として認められません。したがって先程の例で馬券が当たるまでにいくら金額を費やしたとしても、20万円分の課税所得額に変化はありません。 一方で長年に亘って資産運用の一環として馬券を購入している場合、馬券で得た利益は雑所得に分類されます。雑所得は20万円以上から申告が必要となります。雑所得の課税額の計算は「総収入金額 - 必要経費」です。例えば年間で10億円馬券を購入して、20億円の払戻金を受けたとします。その場合、20億円-10億(ハズレ馬券を含む全ての馬券購入金額)=10億円が申告する雑所得金額となります。この額に加えて他の所得を合算して、所得税・住民税を確定させます。雑所得ではハズレ馬券や交通費・通信費は経費として認められます。したがって雑所得は一時所得と比べてハズレ馬券を経費にできるため、大幅に節税することが可能です。しかしながら雑所得として認定されるハードルはとても高く設定されています。最高裁判決や国税庁によれば、馬券購入の期間・回数・頻度や利益発生の規模・期間を総合考慮して、一時所得か雑所得かに分類されるとしています。雑所得に分類されるケースは、コンピューターを使って機械的に、かつ大量に馬券を購入する場合を想定しており、ほとんどの人には当てはまらないと考えたほうがいいでしょう。よって、馬券で得た利益は一時所得として考えることを推奨します。 また競馬だけでなく、ボートレース・競輪・オートレースなどの各公営競技にも上記の税金の話は共通します。

困ったら相談を!

以上のように宝くじは非課税、馬券等には税金がかかります。特に一時所得か雑所得かの判断は専門的な話題ですので、困ったら税理士などの専門家に相談しましょう。また最近はインターネットで馬券等を購入する人が増えています。これらは履歴が残るため、税務署のチェックが入ります。利益が出た場合には必ず計算して申告しましょう。 出典宝くじ国税庁

ファイナンシャルフィールド編集部

最終更新:ファイナンシャルフィールド